FEATURE

HOME > FEATURE > #19 阿南維也

Share |
陶磁器作家/阿南 維也 大分市野田に工房を構え、各地で個展なども精力的に行う陶磁器作家・阿南維也(アナンコレヤ)氏。彼が作る器はシンプルでありながらも、存在感を放ち、美しくたたずむ。そんな独特の空気感を醸し出す作品を作り続ける阿南維也氏に迫る。
―陶磁器を始めたきっかけは?
きっかけは、職人さんに憧れてですね。『職人になる』っていうタイトルの雑誌を見てて、たまたま有田焼の研修を受けられる学校を見つけて、そこに行きました。そこで初めて陶芸に触れました。特に興味があったわけではなく、とりあえず行ってみたんですが、だんだん陶芸の魅力にはまっていきましたね。その頃が24歳くらい。学校は下絵付け・上絵付けというコースがあって両方半年通って、そこから有田焼の窯元に1年入って修行しました。6年くらい前に戻って、ここ(大分市野田)に工房を構えました。初めて触ったのが磁器だったんで、今はそのまま続けている感じです。
―陶磁器の魅力は?
陶磁器の原料は石です。薄いものでも丈夫ですね。作り手としていえば、人が使う道具を作るという面白さがあります。
―白い器が多いですね。
そうですね。グレーっぽいような、青っぽいような感じの白が多いですね。土をいろいろブレンドして、上にかける薬や窯の焚き方で、色が変わります。で自分の好きな色を見つけて作ってます。
―薄いのも特徴的ですね。
昔はもっと薄かったです。すごい薄いのが好きだったんですけど、だんだん年とって、軽くて割れそうな薄いもの作ってるとなんか寂しい感じがしてきて・・・(笑)。でも意外と薄いほうが難しくないですよ。ほどよい厚みに仕上げるほうが難しいですね。
―作品のコンセプトは?
特にこだわりはないですね。ただ白が特徴というか。独立したての頃は、とにかく人の目を引くような、個性的と言われるようなものを作ったりしていましたね。いろいろ遊んで、めちゃくちゃに作ってました。今のスタイルになってからは3~4年ですね。あ、でもこだわりはないんですが、「赤いの作ってくれ」って言われたら断ります(笑)。
―デザインで気をつけていることは?
あまり何もしないようにしてます。ここ2~3年はそんな感じですね。
―作品のアイデアはどこから?
器って昔からの形があるので、日々作ってて、「こうしてみよう」とかやってみながらですね。いきなりアイデアが沸いてくるというよりは、いろいろ試して出来上がります。なので失敗はしょっちゅうしますね。
―アナンさんにとって器とは?
毎日使うものだし、身近にあるもの。器も彫刻といえば彫刻なんですよ。彫刻だけど違う。彫刻は見る側が触ることもないだろうし。
―作品作りで大変なことは?
同じものを何個も作るので、それが大変です。同じ形に合わせるのが難しい。あとまず基本は粘土をこねることからなんですが、これはろくろより、難しいかも。違う土を混ぜてあるんで、土を均一にするためにこねるんです。で一度作って乾燥させて削って、天候や季節によってまた違うんですが、大体2~3日で出来上がります。大体僕は14時間くらい焚きますが、短いほうです。でも1週間くらい焚く人もいます。蒔くべて、焼いてる人とか温度が上がらないんで焚く時間が長いですね。まあでも焚く時間は本人の達成感とかもあるかも。
―今後の予定は?
白といっても何種類もあるので、もうちょっと色を探したいですね。焼きあがってみないと色合いも分からないので、いろいろ試して焼いてを繰り返しながら見つけたい。あと今年は福岡で個展をしたんですが、来年は東京で4月に個展を行う予定です。

PROFILE

阿南 維也
Koreya Anan
「阿南陶磁器工房」主宰
磁器専門の工房です。
http://anankoreya.exblog.jp/